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ベンツがいい・オリジナルイメージ
ベンツVクラスのデメリットが気になり購入を迷っている方や、維持費が高く家計に負担がかかるのではと不安を感じている方は少なくありません。
実際に故障が多いとされる事例や、商用車ベースの内装に注意したいポイント、さらに騒音や振動が気になることもあるなど、さまざまなデメリットが指摘されています。
ボディサイズが日本向きでないため取り回しが難しく、購入後に後悔するポイントも目立ちます。不人気の理由をチェックしたい方や寿命はどのくらいですかと気になる方も多いでしょう。
オプション選択で価格が高騰したり、2列目ドリンクホルダーがない、リセールバリューが低い傾向、フルフラット機能が非対応箇所ありなど、ベンツVクラスのデメリットと後悔の声を徹底解説します。
②:商用車ベースの内装や装備の注意点が分かる
③:日本の道路事情に合わない大きさの問題が分かる
④:リセールバリューや後悔しやすい点が把握できる
ベンツVクラスのデメリットを徹底解説
- 維持費が高く家計に負担
- 故障が多いとされる事例とは
- 商用車ベースの内装に注意
- 騒音や振動が気になることも
- ボディサイズが日本向きでない
維持費が高く家計に負担
ベンツVクラスを所有する場合、維持費が家計にとって大きな負担となることは珍しくありません。なぜなら、一般的な国産ミニバンと比較した場合、車体自体の価格だけでなく、その後のランニングコストも高めに設定されているからです。ここでは、主な維持費の項目と金額感について具体的にご紹介します。
まず、定期的なメンテナンス費用が高額になりやすいという特徴があります。例えば、オイル交換や消耗品の交換などは、純正パーツを使うことが前提になるため、国産車よりも高額になるケースが多いです。また、輸入車ディーラーでの点検や修理は、技術料も割高な傾向にあります。ベンツ専用のテスターや特殊な工具が必要な作業も多く、部品の取り寄せ期間も長くなることがあるため、突発的な費用が発生しやすいです。
さらに、税金や保険も家計の負担になる項目です。Vクラスは排気量が大きく車両重量も重いことから、自動車税や重量税が高額です。自動車保険も、補償範囲や車両保険を付ける場合には国産ミニバンと比べて割高となるケースが多く見受けられます。これに加えて、ベンツはリセールバリューが下がりやすい傾向があるため、長期所有すると売却時の価格差が維持費全体を押し上げる要因となりがちです。
また、Vクラスの燃費はディーゼルエンジンの特性上、長距離移動では効率が良い場合もありますが、市街地走行では10km/L前後となることが一般的です。燃料が軽油である分ガソリン車より単価は抑えられますが、走行条件によっては燃費の良さを十分に感じられないこともあります。加えて、ディーゼル車特有のアドブルー(尿素水)の補充も必要です。この点も国産ガソリン車には見られないコストです。
ここで主な維持費を表にまとめます。
維持費の項目 | 内容・目安金額(例) |
---|---|
車検・法定点検 | 10~20万円/回 |
消耗品交換(オイル・タイヤ等) | 年間5万円以上 |
税金(自動車税・重量税) | 年間6~8万円程度 |
任意保険 | 年間10万円以上(条件による) |
燃料・アドブルー | 年間5~10万円(使用状況による) |
もちろん、これらの費用は車両の使い方やグレード、契約する保険の内容、住んでいる地域によっても変動します。しかし、一般的な傾向として「輸入車・高級車」であるベンツVクラスは、どうしても維持費がかかる傾向にあるため、家計管理の面でも注意が必要です。これを理解しておかないと、購入後に思わぬ出費に悩まされることになります。維持費の高さはVクラス購入時の大きな判断材料と言えるでしょう。
故障が多いとされる事例とは
ベンツVクラスに関して「故障が多い」という声が聞かれることがあります。これは、一般的な国産車と比較した場合に、ややトラブル発生率が高いと感じるユーザーが多いからです。その背景には、輸入車ならではの複雑な構造や電子制御機能の多さ、そして商用車ベースの設計が影響しています。
よく報告されている故障事例としては、まず電装系トラブルが挙げられます。特にスライドドアの開閉センサーやパワーウィンドウのスイッチ、さらには障害物センサーの誤作動などが多い傾向です。電動スライドドアの場合、センサーが誤作動することでドアが開きっぱなしになる、もしくは警告音が頻繁に鳴るなどの症状が出ることがあります。また、ウィンドウスイッチの接触不良で窓が動かなくなったり、内部のモーターやユニットの故障が原因で開閉ができなくなったりする場合も報告されています。
次に、足回りに関連するトラブルも見逃せません。Vクラスは車両重量が2トンを超えることもあり、サスペンション部品への負担が大きいのが特徴です。特に初代や2代目モデルにおいてはエアサスペンションからのエア漏れや、スタビライザーリンク部分の劣化による異音などが指摘されています。現行モデルでもスタビリンクのブーツ破れや経年劣化によるノイズが出るケースがありますが、部品交換で早めに対処すれば深刻な問題になる前にリフレッシュできるでしょう。
冷却水漏れも比較的多いトラブルのひとつです。ウォーターホースやラジエーターなど冷却系統の部品は経年劣化が進みやすく、特に初代モデルでは冷却水が漏れる事例が多く確認されています。これは長年乗るユーザーや中古車を検討する方にとっては注意が必要なポイントです。
さらに、センサー系全般のトラブルもVクラス特有の悩みです。安全装備や快適装備が豊富に搭載されている分、ひとつセンサーに異常が発生すると車両の警告灯が点灯したり、運転支援機能に制限がかかることもあります。電装トラブルはディーラーでの診断が必要になり、修理費用も高額になる場合があるため、保証内容やメンテナンス履歴をしっかり確認しておくことが大切です。
このような背景から、Vクラスを選ぶ際は、過去のメンテナンス記録や現状のコンディションを入念にチェックし、なるべく信頼できる販売店や保証が付いた車両を選ぶことが賢明です。特に中古車の場合は、購入前の点検が後々の安心につながります。
商用車ベースの内装に注意
ベンツVクラスは、もともと商用バン「Vito」をベースに開発された車種です。このため、高級ミニバンというイメージで購入した方の中には、内装の一部に「思ったほど高級感がない」と感じることがあるかもしれません。ここでは、商用車ベースだからこそ気になるポイントや、具体的な注意点を解説します。
まず、全体的な設計思想が「実用性重視」となっている点が特徴です。シートアレンジが多彩でラゲッジスペースが広く、シートを外して貨物車のように使うこともできます。これは大きなメリットですが、その分、豪華さよりも使い勝手や耐久性を優先した素材や作りが多く採用されています。たとえば、国産の高級ミニバンでは多く見られる本木目パネルや高級感のある装飾は、Vクラスでは控えめです。内装素材も一部はシンプルな樹脂パーツやファブリックとなっており、所有満足度を求める方には少し物足りなさを感じることがあるでしょう。
また、グレードによる内装の差が大きい点にも注意が必要です。たとえば標準グレードでは、2列目のエクスクルーシブシートが選べなかったり、3列目のシートにフルフラット機能がなかったりします。「高級ミニバン=どのグレードでも贅沢な装備」というイメージを持っていると、実際に車内に座った時にシンプルすぎて驚くことがあります。特に、上位グレード以外ではオプション設定の装備も多いため、予算に余裕がないと希望の装備が手に入らないことも珍しくありません。
そして、収納スペースや小物入れなども国産車ほど多彩ではありません。2列目にドリンクホルダーがなかったり、細かな収納が少なかったりする点は、日常使いで不便さを感じる場面のひとつです。国産ミニバンの快適性や「至れり尽くせり」な装備に慣れている方は、購入前に実車をよく確認し、使い勝手をチェックすることが大切です。
このような点から、Vクラスの内装は「実用性を重視する人」には向いていますが、「高級感や快適さ」を第一に考える方には希望とギャップが生まれる可能性があります。事前に装備や内装の質感をしっかり見ておくことが納得のいく購入につながります。
騒音や振動が気になることも
ベンツVクラスはディーゼルエンジンを主に採用しているため、ガソリン車や国産ミニバンとは異なる独特のエンジン音や振動が感じられることがあります。初めて輸入ディーゼル車を検討する方や、静粛性を特に重視したい方にはこの点が大きなデメリットとなる場合があります。
アイドリング時や低速走行時には、ディーゼル特有のカラカラとしたエンジン音が車内まで響くことがあります。エンジンが暖まるまでは特に音が大きく感じられることもあり、静かな住宅街や夜間の発進・到着時に気になる方もいるでしょう。また、エンジンの振動自体もガソリン車と比べるとやや大きめで、ハンドルやシートに伝わる細かな揺れが感じられることがあります。
さらに、高速道路や長距離移動時には走行音自体は抑えられますが、路面状況によってはタイヤノイズや風切り音が気になる場合もあります。これは車両の全幅が広く、ドアやウインドウの面積が大きい構造に起因しており、車内での会話や音楽に多少影響することも否定できません。
また、電動スライドドアやサスペンションまわりから異音が発生するケースもあり、経年劣化や部品の摩耗によってきしみ音やガタつき音が聞こえることもあります。これらの音はメンテナンスである程度解消できますが、完全に静かにするのは難しい場合もあります。
さらに安全装備として搭載されている障害物センサーやパークトロニックセンサーの警告音が頻繁に鳴ることも、「うるさい」と感じるポイントです。センサーの感度や車両のサイズ感によっては、狭い駐車場や縦列駐車時に警告音が絶えず鳴り、落ち着かないと感じる方もいるでしょう。
このように、ベンツVクラスは走行中や駐車時に音や振動が気になる場面があるため、静粛性を重視したい方や、快適性にこだわる方は事前に試乗して確かめることをおすすめします。定期的なメンテナンスで一定程度の騒音トラブルは防げますが、完全な静けさを求める方にはやや不向きな点と言えます。
ボディサイズが日本向きでない
ベンツVクラスは、海外の広い道路事情に合わせて設計された大型ミニバンであり、日本国内で利用する際にはサイズ感が大きなネックとなります。Vクラスの標準ボディでも全長が約4,900mm、全幅は1,930mmと、日本の一般的なミニバンよりも明らかに大きい寸法です。
このサイズ感が最初に問題となるのが、日常の駐車や取り回しの場面です。都市部や住宅街では駐車場の幅やスペースが限られていることが多く、Vクラスの全幅1,930mmでは隣の車との間隔が極端に狭くなったり、駐車そのものが難しかったりします。特に立体駐車場や機械式駐車場では入庫を断られるケースも珍しくありません。
また、細い道路や見通しの悪い交差点ではボディサイズの大きさがストレスとなる場合があります。対向車とのすれ違いや、狭い道での切り返し、住宅街でのUターンなど、日本特有の道路事情には必ずしもフィットしていません。普段使いで運転に自信がない方や、コンパクトな車に慣れている方は、想定以上に扱いにくさを感じる可能性が高いです。
さらに、Vクラスにはロングボディやエクストラロングボディといったさらに大型のモデルも用意されていますが、これらは全長5,000mmを超えるため、日本の多くの駐車場や道幅には対応しきれないケースが増えます。家族での旅行や長距離移動には便利ですが、日々の買い物や送迎、狭い道路での移動では使い勝手に難が生じることが考えられます。
一方で、車内空間の広さやシートアレンジの自由度といったメリットは、サイズが大きいからこそ得られる特長です。しかし、日本国内での取り回しを重視する場合は、購入前に実際の駐車や走行シーンをシミュレーションすることが重要です。大きさに慣れていない方や、普段使う場所が都市部中心の場合は、サイズの制約が生活のストレスになる可能性があるため、十分な検討が必要です。
ベンツVクラスのデメリットと後悔の声
- 購入後に後悔するポイント
- 不人気の理由をチェック
- 寿命はどのくらいですか?
- オプション選択で価格が高騰
- 2列目ドリンクホルダーがない
- リセールバリューが低い傾向
- フルフラット機能が非対応箇所あり
購入後に後悔するポイント
ベンツVクラスを検討する際、魅力的なデザインやブランド力、広い室内空間に惹かれる方が多いでしょう。ただし、実際に購入した後で「想像と違った」と後悔するケースも少なくありません。ここでは、よくある後悔ポイントについて具体的にご紹介します。
まず、よく挙げられるのが「車体サイズによる取り回しの難しさ」です。Vクラスは全幅が1,930mmもあり、標準ボディでも全長が約4,900mmと非常に大きい車です。そのため、都市部や住宅街の細い道路、立体駐車場などでは運転や駐車に苦労することが多いです。特に、日本の道路事情に合わない場面が日常で繰り返されると、ストレスに感じてしまう方も出てきます。
次に、装備や仕様に関する後悔もよく見られます。Vクラスはグレードによって装備内容が異なり、たとえば2列目シートのドリンクホルダーがなかったり、3列目のフルフラット機能が搭載されていなかったりする場合があります。「この装備は当然あるだろう」と思い込んで購入したものの、実際には欲しかった機能がついておらず、不便さを感じることもあります。購入前にグレードごとの装備差をしっかり確認することが重要です。
また、維持費の高さも後悔の原因になりやすいポイントです。輸入車ならではの部品代や点検・修理代が高額になるほか、ディーゼルエンジンの場合はアドブルーの補充や、エンジン特有のメンテナンス費用がかかります。初期費用だけでなく、毎年のランニングコストを想定していなかったことで、家計への負担が大きくなってしまうことがあります。
もう一つ注意したいのが、商用車ベースの設計に由来する「内装の質感」です。ベンツの高級車というイメージで購入したものの、部分的に簡素さを感じたり、細かな部分の仕上げが国産高級ミニバンに比べて物足りなかったりすることがあります。特に、ファミリーユースで上質な内装を重視する方には、ギャップを感じやすい部分です。
そして、リセールバリューの低さも購入後に後悔しやすい点です。Vクラスは新車価格が高額ですが、中古市場では値下がりが早い傾向にあり、将来売却を考えている場合は、想定よりも安くなってしまうことが多いです。
主な後悔ポイントをまとめると以下の通りです。
後悔しやすい点 | 内容 |
---|---|
車体の大きさ | 運転・駐車がしづらく、ストレスになることも |
グレードによる装備差 | 必要な機能がついていない場合がある |
維持費の高さ | 年間の出費が思った以上にかかることが多い |
内装の質感 | 商用車ベースのため高級感に物足りなさを感じる |
リセールバリューの低さ | 売却時に想定以上に価値が下がることがある |
このような後悔を避けるためには、事前にしっかりと実車を確認し、使い方や家計とのバランスを冷静に検討することが大切です。実際のオーナーの意見や、中古車市場での評価も参考にして選ぶようにしましょう。
不人気の理由をチェック
ベンツVクラスは高級感や広さが魅力ですが、日本国内では他の高級ミニバンと比べて「不人気」と評価されがちです。その理由には複数の要素が絡んでいます。最初に挙げられるのが、車体サイズの大きさです。全幅が1,930mmと国産ミニバンよりも広く、都市部の細い道や駐車場では取り回しに苦労しやすくなっています。このため、毎日乗るファミリー層にとっては使い勝手の面で敬遠されることが多いのです。
もう一つは維持費の高さです。ベンツブランドは輸入車として部品や消耗品、修理代が高く、車検や点検にもコストがかかります。加えて、ディーゼルエンジン特有のメンテナンス(アドブルーの補充など)も発生し、経済性を重視するユーザーにとっては大きなハードルとなります。日常の維持費や突発的な修理代が家計を圧迫しやすい点も、選ばれにくい理由のひとつです。
また、商用車ベースで開発されているため、一部の内装や装備に「高級感が足りない」と感じる人が多いのも現実です。国産のアルファードやヴェルファイアは、細かいところまで豪華さや快適性が追求されていますが、Vクラスは実用性や耐久性重視の設計となっています。そのため、見た目の豪華さを期待する層には響きにくい傾向です。
さらに、ディーゼルエンジン特有の音や振動、加速感に慣れていない方も多く、静粛性や滑らかな走りを求める人にはマイナスポイントになります。中古車市場での流通台数が限られていることも、情報収集のしにくさにつながっています。
総合すると、ベンツVクラスはスペックやブランド力だけでなく、日本の生活スタイルや消費者ニーズとややミスマッチな部分が目立ちます。高級ミニバン市場では独自の存在感がありますが、万人受けしにくいのが「不人気」の主な理由といえるでしょう。
寿命はどのくらいですか?
ベンツVクラスの「寿命」がどれくらいなのかは、多くの人が気になるポイントです。輸入車の中でもベンツは「丈夫で長く乗れる」といわれますが、実際のところはメンテナンス状況や使い方によって大きく変わります。
一般的な目安としては、適切なメンテナンスが行われていれば10万km~15万km、年数でいえば10年程度は大きなトラブルなく走り続けられるケースが多いです。エンジン本体やトランスミッションなどの基幹部品は比較的耐久性が高く、きちんとしたオイル交換や点検、消耗品の交換を怠らなければ、長寿命を期待できます。日本の道路環境は欧州に比べると過酷ではないため、さらに長く乗っているユーザーも少なくありません。
ただし、電装系やセンサー関連、サスペンション部品などの故障が増えてくるのは10年・10万kmを超えたあたりからです。特にディーゼルエンジンの場合は、アドブルー関連部品や排気系のセンサー、インジェクターの詰まりや経年劣化による修理が必要となる場合があります。初代や2代目の古いモデルでは、冷却水漏れや電動スライドドアのトラブルも出やすい傾向があります。
日常的なメンテナンス記録がしっかり残っている個体であれば、20万km以上走行しても現役で使われている例も見られます。反対に、メンテナンスを怠ると5~7年ほどで思わぬ故障が頻発することもあるため、維持するには定期点検が欠かせません。
購入時には走行距離だけでなく、過去の整備記録や消耗部品の交換履歴、保証の有無も確認しておくと安心です。ベンツVクラスはきちんとケアすれば「長寿命」が期待できる車種といえるでしょう。
オプション選択で価格が高騰
ベンツVクラスの新車購入を検討する際、多くの方が直面するのが「オプション選択で価格が予想以上に高くなる」という問題です。基本となるグレード自体の価格が高めに設定されているうえ、快適性や安全性を重視してオプション装備を追加していくと、最終的な支払総額が大幅に増えてしまうケースが少なくありません。
Vクラスにはパノラミックサンルーフや高級サウンドシステム、本革シートや先進安全装備、エクスクルーシブシートといった多数のオプションが用意されています。しかし、これらの装備はほとんどが標準ではなく追加オプション扱いとなっています。そのため、購入時に「せっかく高級車を選ぶのだから」と様々な快適装備や便利な機能を選んでいくと、当初の予算を大きく超えることになりがちです。
特にVクラスでは、グレードによっては「欲しい装備はオプションでしか選べない」という状況も多く、標準グレードでは満足できない場合は、さらに高額な上位グレードや特別仕様車を検討する必要が出てきます。このため、車両本体価格だけを見て決めてしまうと、実際の見積もりを取った段階で驚くこともあるでしょう。
また、オプション装備の価格自体も安くはありません。たとえば高性能なサウンドシステムやサンルーフ、運転支援システムなどは、それぞれ数十万円単位の追加費用が発生します。細かい装備を追加していくうちに、トータルで100万円以上高くなるケースも多く、最終的には国産の最上級ミニバンを大きく上回る価格になることもあります。
このようなことから、ベンツVクラスを選ぶ際は、どのオプションが本当に必要かを慎重に見極め、優先順位をつけて選択することが求められます。また、オプションの追加がリセールバリューにどこまで影響するかも考慮しておくと、納得のいく購入につながります。
2列目ドリンクホルダーがない
ベンツVクラスの細かなデメリットとして、2列目シートにドリンクホルダーが装備されていない点が挙げられます。国産のミニバンでは2列目以降にも標準でカップホルダーがあるのが当たり前ですが、Vクラスの場合、この装備が省かれている仕様が多く見受けられます。
車内で飲み物を手軽に置くスペースがないと、特に長距離移動や家族・グループでの利用時には不便に感じることがあるでしょう。2列目はエクスクルーシブシートが選べる上位グレードもありますが、それでも専用のドリンクホルダーがついていないことがほとんどです。飲み物を置きたい場合はシートバックポケットを使うことが推奨されていますが、ボトルのサイズや本数によっては収まりが悪かったり、取り出しづらかったりします。
この点は、国産ミニバンと比べて「かゆいところに手が届かない」と感じるユーザーが多い部分です。前席や3列目にはドリンクホルダーが備え付けられているため、2列目だけが取り残された設計になっています。頻繁に2列目を利用する家族や友人、送迎を目的とした利用では、ちょっとした不便さが積み重なってストレスになるかもしれません。
オプションや市販の後付けホルダーでカバーすることも可能ですが、最初から装備されていれば…と感じる人は多いでしょう。細かな装備でも、使い勝手の面で差が出るのが実際のところです。Vクラスを検討する際は、このような細かい装備の有無も事前に確認し、自分の使い方に合うかチェックすることが大切です。
リセールバリューが低い傾向
ベンツVクラスを購入した際、多くの人が気にするポイントのひとつが「リセールバリュー」です。Vクラスは新車価格が高いにも関わらず、数年後の中古車市場では値下がりが早い傾向があります。これは輸入車全般に共通する特徴でもありますが、Vクラスの場合はとくに顕著です。
リセールバリューが低い主な理由としては、まず商用車ベースという性格上、一定年数が経過した車両の人気が落ちやすいことが挙げられます。ファミリーカーとして使う場合も多いですが、次の買い手が限定されるため、国内市場での需要が伸びにくいのです。国産のアルファードやヴェルファイアと比べると、買い替え時の買取額や下取り価格はどうしても低くなりがちです。
また、維持費や修理費の高さも影響しています。中古車として再販される際、次のオーナーが「輸入車の維持費負担」に不安を感じ、敬遠されるケースが多くなります。特にディーゼルエンジン車はアフターパーツや整備費用も高額になりやすく、国内での流通台数も多くないため、リセール市場での価格が安定しません。
さらに、オプション装備を充実させていたとしても、必ずしもリセールに有利に働くとは限りません。中古市場での評価基準や、買い手が求める装備の違いによっては、思った以上に評価されないことも多いのです。
こうした点から、ベンツVクラスを購入する際は、将来の売却価値についても十分考えておくことが大切です。リセールの低さを理解したうえで、長く乗り続けるつもりで選ぶ方には魅力的な1台ですが、資産価値や乗り換えコストを重視する方は注意が必要です。
フルフラット機能が非対応箇所あり
ベンツVクラスは多彩なシートアレンジが魅力ですが、注意しなければならないのが「フルフラット機能が全てのシートで対応していない」という点です。国産高級ミニバンでは、2列目・3列目ともにフラットにできる仕様が多いですが、Vクラスはグレードや仕様によっては3列目シートがフルフラットにならない場合があります。
このため、車中泊や長尺の荷物を積みたいとき、完全にフラットなスペースを確保できないケースもあるのです。2列目がエクスクルーシブシートの場合や、ベンチシート構造になっている場合は特に注意が必要です。実際にシートを外したり、レイアウトを変えたりするにはある程度の力や手間がかかることもあり、簡単にフルフラットにできる国産ミニバンとは使い勝手に差が出る部分です。
また、フルフラット機能があっても、荷室床面との段差やシートの厚みで完全な「平面」にならないことがあります。キャンプや車中泊、趣味の道具を積み込む用途でミニバンを探している方は、こうした細かな違いを見落としがちです。
このような仕様の違いはカタログや写真では分かりづらいため、購入前に実車でシートアレンジを試してみることが重要です。自分の使い方に合ったシート配置が可能か、フルフラットにできるかを事前に確認し、納得のうえで選ぶことが満足度につながります。
ベンツVクラスのデメリットの総括まとめ
- 維持費が国産車より高額になりやすい
- 修理やメンテナンスの費用がかさむ
- 故障事例が多く、電装系トラブルが発生しやすい
- 足回りや冷却系の劣化に注意が必要
- 商用車ベースのため内装がシンプル
- グレードによる装備差が大きい
- 2列目ドリンクホルダーが標準で装備されていない
- シートアレンジの自由度はあるがフルフラット非対応の箇所がある
- ディーゼル特有の騒音や振動が気になることがある
- ボディサイズが大きく日本の道路や駐車場に不向き
- 都市部や立体駐車場で取り回しに苦労しやすい
- オプション選択で最終的な価格が大幅に上昇する
- リセールバリューが低く資産価値が下がりやすい
- 不人気の要因に維持費やサイズ、装備面が挙げられる
- 適切なメンテナンスがないと寿命が短くなる
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