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ベンツがいい・オリジナルイメージ
ベンツのエアサスは高級車らしい快適な乗り心地を実現する反面、経年劣化による修理費用が高額になることがあります。そのため近年ではエアサスからバネサスへの変更を検討するオーナーが増えており、費用の相場感や作業内容を把握しておくことが重要です。
本記事ではベンツをエアサスからバネサスの費用の実態とは何か、エアサスからバネサスの費用の相場感、そしてW212エアサスからバネサスの事例など具体的な内容に触れながら、バネサスに交換できる車種とは何かを解説します。
またバネサス交換に必要な構造変更とは何かや、エアサスからバネサス化に伴う工賃の目安についても紹介します。
さらにベンツをエアサスからバネサスの費用と注意点、W205のバネサスのグレードの選び方、C220dのバネサス対応の可否、S205のバネサスの仕様と互換性なども詳しく説明します。
バネサス交換に必要な部品と名称、構造変更にかかる手続きと費用、ヤフオクなどでのキット購入時の注意点についても触れていきます。
記事のポイント
①:エアサスからバネサスへの交換費用の目安がわかる
②:車種ごとの対応可否や注意点が把握できる
③:必要な構造変更や手続きの流れが理解できる
④:部品選びや購入時のリスクについて学べる
ベンツをエアサスからバネサスの費用の実態とは
- エアサスからバネサスの費用の相場感
- W212エアサスからバネサスの事例
- バネサスに交換できる車種とは
- バネサス交換に必要な構造変更とは
- エアサスからバネサス化に伴う工賃の目安
エアサスからバネサスの費用の相場感
エアサスからバネサスへ変更する場合、費用の目安としてはおおよそ20万円から40万円程度となるケースが多いです。ただしこれは部品代や工賃を含めた概算であり、車種や作業内容、ショップの料金設定によって上下します。
エアサスの修理費用が高額になることから、バネサスへの変更を選ぶオーナーも増えています。たとえばエアサスの一部だけを交換する場合でも、部品代だけで10万〜30万円、そこに工賃が加わると簡単に50万円を超えることも珍しくありません。それに比べて、バネサスへの交換は長期的に見れば費用を抑えられる選択肢となりえます。
具体的には、社外品のコンバージョンキット(バネサス化用の部品一式)が10万円台後半から20万円前後で手に入ることが多く、これに加えて工賃が5万〜10万円程度かかるのが一般的です。ディーラーに依頼する場合は工賃が割高になる傾向があるため、専門の整備工場やパーツ持ち込み対応のショップに相談するのがコストを抑えるコツと言えます。
ただし、費用を安く抑えることに注力しすぎると、部品の品質や取り付け作業の正確性に不安が残ることもあります。特に足回りの安全性に直結する作業であるため、信頼できる整備士のもとで交換することが大切です。
結果的に、エアサスの不具合に繰り返し悩まされるよりも、一度の出費で安定性とメンテナンス性の高いバネサスに移行する方が、総合的なコストパフォーマンスは高くなる場合があります。
ただし、すべての車両に同様の費用感が当てはまるわけではありません。事前に対象車種に対応した部品の価格や、追加で必要になる可能性のある部品などを見積もることが重要です。
W212エアサスからバネサスの事例
メルセデス・ベンツW212のオーナーの間では、エアサスの経年劣化による不具合が多く報告されています。そのため、信頼性を重視してバネサスに変更する事例が少なくありません。
W212は元々エアサス仕様のモデルが多く、特にリア側のサスペンションからのエア漏れが故障の原因になることが目立ちます。修理を試みても一時的な改善にとどまり、再発するケースがあるため、根本的な解決策としてバネサスへの交換を選択する人もいます。
実際の事例では、純正と同等の車高を保つ固定式のバネサスへのコンバージョンキットが使用されることが多く、費用は部品と工賃を含めて30万円前後になることが一般的です。ショックアブソーバーとスプリングを一式で交換し、エアサス関連の制御系(センサーやモジュール)をキャンセルする装置の取り付けも行います。
このような作業には構造変更が必要な場合がありますが、車検を通すための最低限の条件を満たしていれば、特別な改造申請をせずに済む場合もあります。ただし、地域の陸運局によって対応が異なるため、事前の確認が欠かせません。
メリットとしては、エア漏れなどの突発的な故障から解放されること、長期的なメンテナンスコストが抑えられることなどが挙げられます。一方で、エアサス特有の快適な乗り心地は損なわれる可能性があります。
このように、W212におけるバネサス化は信頼性とコストの両面から現実的な選択肢となっており、実際に多くの専門ショップで実績がある作業の一つです。
バネサスに交換できる車種とは
バネサスに交換できる車種は、主にエアサス構造を持つモデルのうち、アフターパーツとしてコンバージョンキットが流通しているものが対象となります。特にメルセデス・ベンツのSクラス(W221)、Eクラス(W212・W211)、Cクラス(W204・W205)などは、国内外問わずキットが豊富に揃っており、バネサス化の実績も多数あります。
これらの車種では、エアサスの経年劣化による故障が比較的多く見られるため、長期的な信頼性や維持費を考えてバネサスへの交換を検討するオーナーが少なくありません。交換可能かどうかは、サスペンションの設計構造や対応部品の有無によって決まります。特にAMG仕様や4MATIC(四輪駆動)モデルなどは部品の適合性に注意が必要です。
また、国産車や他メーカーの輸入車でも、エアサスを採用している車種に対しては一部コンバージョンキットが存在しますが、その数は限られています。対応キットが見つからない場合、ワンオフで部品を製作する必要があり、手間も費用も大きくなります。
一方で、そもそも構造上の理由でバネサスへの変更が不可能な車種もあります。例えばサスペンションの取り付け部やショックタワーの形状が特殊な場合、バネサス化が現実的でないケースも考えられます。
したがって、交換を検討する際は、自分の車種に合った信頼性のあるキットが存在しているかどうか、施工実績のある整備工場が近隣にあるかどうかを事前に調べることが重要です。
バネサス交換に必要な構造変更とは
バネサスへ交換する場合、車両の構造変更が必要になるケースがあります。これは、エアサスとバネサスではサスペンションの構造や作動方式が異なるためです。特に車検の際に問題とされるのは、安全性や寸法、重さなどが変更される場合です。
構造変更とは、車検証に記載された車両の構造や仕様を変更するために、陸運局で届け出や審査を受ける手続きです。変更点がサスペンション系に関わる場合、形式・寸法・重量・乗車定員・最高速度などが基準から逸脱していないかをチェックされます。
例えば、エアサスを取り外してコイルスプリングに変更した場合、サスペンションの構造自体が変わるため、基本的には構造変更申請が必要とされます。ただし、純正車高に近い高さを維持しており、他の部分に影響が出ていない場合は、車検時に認可されるケースもあります。
一方で、記載変更や構造変更を怠ると、車検に通らないだけでなく、保険や事故対応に支障が出ることもあります。そのため、安全面だけでなく法的な観点からも、適切な手続きを行うことが非常に重要です。
手続き自体は管轄の運輸支局に申し出れば比較的スムーズに進みますが、書類の準備や構造変更に関する知識が求められます。整備工場やディーラーに代行を依頼することで手間を省くことも可能です。
このように、バネサス化には法的な整合性も欠かせないため、施工前に必ず構造変更の必要性を確認し、準備を整えておくことが求められます。
エアサスからバネサス化に伴う工賃の目安
エアサスからバネサスへ変更する場合、部品代とは別に工賃が必要になります。一般的な工賃の目安としては、5万円から10万円程度が多いですが、車種や整備工場によってはこれ以上の金額になることもあります。
バネサス化の作業は、単にサスペンションの入れ替えを行うだけではありません。ショックアブソーバーやスプリングの脱着作業、エアサス用センサーや配管の取り外し、場合によっては制御ユニットの無効化処理(キャンセラーの取り付け)などが含まれるため、作業の内容は複雑になります。
また、エアサス関連の部品が固着していたり、劣化が進んでいたりする場合、追加作業が必要になることもあります。このような予備的な作業が発生するかどうかで、最終的な工賃が変動することになります。
一部の整備工場では、パーツ持ち込みに対応しているところもあり、工賃のみでの施工が可能です。ただし、持ち込む部品の品質や適合性については自己責任となるため、事前に確認しておくことが重要です。
工賃の内訳としては、各車輪ごとの脱着・交換作業にかかる時間、車高やアライメントの調整、さらにサイドスリップの検査などが含まれることが多く、トータルで5〜6時間以上の作業時間を想定しておくと安心です。
車種によって作業性や構造が大きく異なるため、見積もりは必ず個別に取得し、内容を十分に理解した上で依頼することが望ましいです。結果的に、安易に安い工賃だけで決めるのではなく、実績や信頼性を重視して選ぶことが安全面でも重要です。
ベンツをエアサスからバネサスの費用と注意点
- W205のバネサスのグレードの選び方
- C220dのバネサス対応の可否
- S205のバネサスの仕様と互換性
- バネサス交換に必要な部品と名称
- 構造変更にかかる手続きと費用
- ヤフオクなどでのキット購入時の注意点
W205のバネサスのグレードの選び方
メルセデス・ベンツW205シリーズにおいてバネサスを選ぶ際は、車両のグレードや駆動方式に合った部品選定が重要です。W205にはC180、C200、C220d、C250、AMGラインなど複数のグレードが存在しており、それぞれに異なるサスペンション構造や車高、重量配分があります。
まず、エアサス仕様からバネサスに変更する場合は、純正のバネサスを採用しているグレードを参考にするのが基本です。たとえば、W205のC180やC200などはもともとバネサス仕様で販売されており、これらのグレードの部品を流用できる可能性があります。このとき、車高の変化や乗り心地の差をなるべく少なくするために、純正互換品か、車高を純正に近づけた社外品を選ぶのが無難です。
また、AMGラインや4MATIC(四輪駆動)仕様など、特殊なグレードでは足回りの設計が異なるため、適合するバネサスが限られてきます。部品を選ぶ際は、グレードごとのスプリングレートやショックアブソーバーの長さ、取付部の形状などを必ず確認してください。これを怠ると、装着ができなかったり、走行安定性に悪影響を及ぼすリスクがあります。
さらに、走行性能を重視する場合は車高調整式のバネサスも候補に挙げられますが、その分コストが上がるほか、乗り心地が硬くなることがあるため注意が必要です。
このように、W205のバネサス選びは「自分の車両の仕様に合った部品であるか」「快適性を優先するか、スポーツ性を重視するか」などの観点で総合的に判断することが大切です。
C220dのバネサス対応の可否
C220dはW205シリーズの中でもディーゼルエンジンを搭載した人気のグレードです。このモデルの足回りをエアサスからバネサスに変更することは可能ですが、いくつかの前提条件と注意点があります。
まず、C220dにはエアサス仕様とバネサス仕様の両方が存在しています。購入時のオプションやグレードパッケージによって異なるため、自車がどちらのタイプであるかを正確に把握する必要があります。エアサス仕様の場合、交換にはバネサスとショックアブソーバーに加えて、エアサス関連の配管やセンサーを撤去し、制御系を無効化するためのキャンセラーなども必要になります。
次に、重量バランスがディーゼル車特有の仕様となっている点も忘れてはなりません。C220dはフロントに重いディーゼルエンジンを搭載しているため、同じW205のガソリン車とは適切なスプリングレートが異なることがあります。つまり、ただW205用と書かれたバネサスキットを選ぶだけでは適合しない可能性があるのです。
また、取り付け作業後に車高が不自然に変わってしまうこともあるため、車高調整式ではない固定式バネサスを使う際は特に慎重なパーツ選定が求められます。
結論として、C220dのバネサス化は技術的に可能ではあるものの、適合確認と作業ノウハウを持った専門店での施工が不可欠です。DIYや初めての整備業者に任せるにはハードルが高く、信頼できる整備士への相談を前提に進めるべきです。
S205のバネサスの仕様と互換性
S205はW205シリーズのステーションワゴンモデルで、快適性と実用性を兼ね備えたグレードです。バネサス仕様が存在しているため、エアサス車からバネサスへ変更する際の参考モデルとしてもよく利用されます。
このモデルに関して重要なのは、車両重量と積載性がセダンよりも高いため、リアのサスペンションにかかる負荷が異なるという点です。したがって、バネサスを選ぶ場合はS205専用、もしくはリアの強度に対応した設計であることが必要です。
また、S205にはエアサスが標準装備されているグレードもあるため、バネサス化を行う場合は互換性のあるパーツを選定する必要があります。具体的には、W205セダンのCクラスとはサスペンション構成が似ていても、スプリングの長さやレート、ショックの減衰力設定が異なるケースがあり、見た目は似ていても流用が難しい場合もあります。
なお、社外のコンバージョンキットを選ぶ際は「S205対応」や「W205 Wagon用」と明記された製品を選ぶのが望ましいです。適合車種の記載が曖昧な場合は、販売元や整備業者に直接確認を取ることが推奨されます。
互換性の観点からも、S205へのバネサス交換は可能ですが、セダンモデルと同じという認識で部品を選ぶと不具合の原因になりかねません。重量や使用環境を考慮したパーツ選定が安全な走行のカギとなります。
バネサス交換に必要な部品と名称
バネサスへの交換に必要な部品は、大きく分けて「主要構成部品」と「補助部品」に分類できます。これらは車両の足回り構造を支える重要なパーツであり、正しい組み合わせで使うことが必要です。
主要構成部品としては、まず「コイルスプリング」と「ショックアブソーバー」が挙げられます。これがいわゆるバネサスの中核を成すもので、エアサスに代わって衝撃吸収と姿勢制御の役割を担います。市販されているコンバージョンキットには、これらがセットになっていることが多く、車高や走行特性を考慮した選択が求められます。
次に必要となるのが「マウント」や「アッパーサポート」と呼ばれる部品です。これらはスプリングやショックを車体に固定するための金具やゴム部品であり、劣化している場合は同時交換が推奨されます。
補助部品としては、エアサスの制御系を無効化する「キャンセラー」や、「センサーキャンセルプレート」などが必要になることもあります。これらを取り付けることで、メーター上のエラー表示を回避し、車両の電子制御システムに誤作動を起こさせないようにします。
加えて、「アーム類のブッシュ」なども点検のうえ交換を検討したい部品です。バネサス化によって足回りにかかる負荷が変化するため、古いブッシュでは耐えきれないことがあります。
このように、単純にバネとショックを交換すれば完了するというわけではなく、関連部品との組み合わせが非常に重要です。適合確認を怠らず、専門の業者と相談しながら慎重に部品を選定する必要があります。
構造変更にかかる手続きと費用
サスペンション構造をエアサスからバネサスに変更した場合、多くのケースで「構造変更」の手続きが必要になります。これは道路運送車両法に基づく制度で、車両の主要な構造や性能が変わる場合に、陸運支局で正式に登録内容を変更するものです。
手続きにはいくつかの段階があります。まず、構造変更が必要な内容かどうかを判断し、必要であれば事前に最寄りの陸運局へ相談します。その上で、車検証、車両検査証、改造内容の図面や写真などを準備して提出します。場合によっては事前審査が必要となることもあるため、スケジュールには余裕を持たせておくべきです。
費用については、構造変更自体の申請料はそれほど高額ではありません。おおよそ数千円〜1万円程度で済むことが多いですが、実際の費用は作業内容や代行業者の有無によっても変動します。もし整備工場に構造変更の代行申請を依頼する場合は、手数料として1万円から2万円程度を見込んでおくとよいでしょう。
また、構造変更を行わずに車検を通そうとした場合、検査官に発見されれば不合格となり、車両の使用に支障をきたします。そのため、費用や手間がかかっても、法的に正当な手続きを踏むことが安全かつ確実な選択肢となります。
この制度を正しく理解し、準備を整えたうえで手続きを行えば、安心してバネサス仕様の車両を運用できます。
ヤフオクなどでのキット購入時の注意点
ヤフオクなどのオークションサイトでバネサスコンバージョンキットを購入する際は、価格面の魅力だけで判断するのは危険です。特に並行輸入品や中古品には注意すべきポイントが多くあります。
第一に確認すべきは「適合車種の明記」です。安価な製品の中には、W205用とだけ書かれていて、詳細なグレードや駆動方式に関する説明が不足しているものもあります。購入前に自分の車両と完全に一致しているかを、型式や製造年をもとに慎重に照合する必要があります。
次に、説明書の有無やサポート体制も重要です。海外製キットには日本語の説明が添付されていないこともあり、取付け方法がわかりにくいケースがあります。さらに、不具合が発生した際に販売元と連絡が取れない場合、返品や交換ができないリスクもあります。
また、中古品の場合、バネやショックの内部が劣化していたり、再利用が難しいほど消耗していたりする可能性もあります。一見すると使用可能に見えても、内部のオイル漏れやスプリングのへたりなどが発生していれば、安全に使用できません。
最後に、発送時の梱包状態にも注意が必要です。重量物であるため、適切に梱包されていなければ輸送中に破損するリスクがあります。信頼できる評価の高い出品者を選ぶこともトラブル回避の一つです。
安く購入するメリットは確かにありますが、信頼性と安全性を犠牲にしないよう、慎重な判断が求められます。事前に整備工場や専門業者と相談して、持ち込み取付が可能な製品かどうかを確認することも忘れてはいけません。
総括:ベンツをエアサスからバネサスの費用の全体像と注意点まとめ
- 費用相場は部品と工賃込みで20〜40万円程度
- 社外キットは10万〜20万円台で入手可能
- 工賃の目安は5万〜10万円が一般的
- ディーラーより専門工場の方が費用を抑えやすい
- 修理費用が高額なためバネサス化を選ぶ例が多い
- W212ではリアのエア漏れトラブルが多くバネ化事例も多い
- コンバージョンキットは純正車高に近いものが人気
- エアサス制御系のキャンセル処理が必要なケースがある
- 構造変更は必須ではないが事前確認が重要
- AMGや4MATICなど特殊仕様は部品の適合に注意が必要
- SクラスやEクラス、Cクラスはバネサス化実績が豊富
- 一部の国産車や輸入車にも対応キットはあるが限定的
- 構造変更手続きには申請書類や審査が伴う
- 適合部品でないと車検不合格や保険の問題が生じる
- オークション購入は適合確認と出品者の信頼性が重要