ベンツCLSの中古車の注意点と購入前に確認すべき重要項目

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ベンツがいい・オリジナルイメージ

ベンツCLSは流麗なデザインと上質な走行性能で人気がありますが中古車を選ぶ際には特有の注意点があります。特にW218 CLS350やCLSディーゼルなどは高性能である一方でエアサスやミッション電装系など高額修理になりやすい部品が多く搭載されています。

購入前には整備記録簿の有無や走行距離年式のバランス現車の装備動作チェックを丁寧に行うことが重要です。

またCLSシューティングブレークやCLS220dには実用性や故障傾向に関する独自のポイントがあります。維持費や年間予算の目安を把握し保証内容や対象部品を確認しておけば予期せぬ高額修理を回避できます。

信頼できる整備工場選びも長く安全に乗るための大切な要素です。

ベンツCLSの中古車の注意点と購入前チェック

• 中古車の注意点と購入前の基本確認
• W218 CLS350の故障事例と修理費用
• CLSディーゼルはどんな感じか性能解説
• CLS350の壊れやすい部品と予防策
• CLSシューティングブレークが不人気の理由

中古車 注意点と購入前の基本確認

中古車を選ぶ際は、見た目や価格だけで判断せず、事前の情報収集と現車確認を丁寧に行うことが重要です。ベンツCLSのような高級車は、購入価格が手頃でも維持費や修理費が国産車より高くなる傾向があります。特に輸入車は部品代や工賃が高額になりやすく、少しの不具合でも数十万円単位の出費になる可能性があります。

まず確認したいのは、整備記録簿の有無です。過去の点検や交換履歴が明確であれば、前オーナーが適切にメンテナンスをしてきた証拠となります。逆に、履歴が曖昧な場合は整備不足のリスクが高まり、購入後に故障が頻発する恐れがあります。

次に注目すべきは走行距離と年式です。同じCLSでも、短距離・低年式車は高値になりがちですが、適度に距離を走っていてもメンテナンスが行き届いている車両の方が、結果的に安心して乗れる場合があります。

現車確認の際は、外装や内装の状態だけでなく、エンジンのかかり具合や異音、警告灯の有無も必ず確認してください。また、エアサスやパワーウィンドウなどCLS特有の装備も作動チェックが必要です。

さらに、購入店の保証内容も重要です。保証期間や保証範囲を確認し、主要部品の故障がカバーされるかを把握しておくと安心できます。以下はチェックポイントの例です。

これらを事前に押さえておくことで、購入後の予期せぬ出費やトラブルを減らすことができます。

W218 CLS350 故障事例と修理費用

W218型CLS350は、2011年から2018年まで販売された2代目モデルで、V6エンジンと高級装備を備えていますが、経年や走行距離の増加に伴い特有の故障が発生しやすくなります。

代表的な故障事例の一つがオートマチックトランスミッション（7Gトロニック）の不具合です。変速ショックやギアが入らない症状が出ると、載せ替えや大規模修理が必要になり、費用は50万〜100万円に達する場合があります。

また、エアサスペンションのエア漏れも頻発します。ショック1本あたりの交換費用が20万〜25万円程度かかり、全交換となれば大きな出費になります。加えて、オイル漏れやパワーウィンドウのワイヤー切れも見られ、後者は窓1枚で約3万円前後の修理費用がかかります。

さらに、ブレーキ関連では3万km前後でフル交換が必要になり、パッド・ローター・センサーを含めると約15万円の出費になります。電装系では、バッテリー上がりやオルタネーター故障も起こりやすく、オルタネーターは20万円前後、バッテリーは3万〜5万円程度が目安です。

以下に主な故障と修理費用の目安をまとめます。

こうした修理費は一度に発生することもあるため、購入時は本体価格だけでなく、数十万円単位の予備資金を確保しておくことが望ましいです。特にW218型は性能と快適性が魅力ですが、維持費や修理費の高さを理解して検討することが重要です。

CLSディーゼルはどんな感じか性能解説

CLSのディーゼルモデルは、主にCLS220dやCLS220ブルーテックとして販売され、2.2L直列4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載しています。このモデルの特徴は、高いトルク性能と比較的良好な燃費です。例えば40.8kg・mという太いトルクは低回転から発生し、市街地走行でもストレスなく加速できます。高速道路では巡航時のエンジン回転数が低く、静粛性も保たれます。

一方で、クリーンディーゼル特有の構造からくる注意点もあります。燃料噴射ポンプやコモンレール、DPF（微粒子捕集フィルター）、尿素SCRシステムといった専用部品は、ガソリン車にはない高額修理リスクを抱えます。これらの部品が故障すると、20万〜30万円規模の修理費がかかることも珍しくありません。

燃費面では、街乗りでリッター12〜14km、高速道路で16km前後と、CLSクラスの車格からすると優秀な数値を実現します。しかし、短距離走行が多いとDPFが詰まりやすく、強制再生や交換が必要になる場合があります。

また、長く乗るほど吸気系の「スス」の堆積が避けられず、パワーダウンや燃費悪化の原因となります。燃料添加剤の使用や定期的な吸気系クリーニングによって、この問題はある程度抑えられます。

以下は、CLSディーゼルのメリットと注意点をまとめた表です。

総じて、CLSディーゼルは経済性と走行性能を兼ね備えていますが、購入時には部品の寿命や整備履歴を重視し、維持費に余裕を持つことが重要です。

CLS350の壊れやすい部品と予防策

CLS350はV6エンジンを搭載し、パワフルな走りと高級感を兼ね備えていますが、経年や走行距離に伴って特定の部品が故障しやすい傾向があります。

代表的なのがエアサスペンションです。エアバッグの経年劣化やエア漏れにより車高が下がる症状が発生します。ショック1本の交換費用は20万〜25万円で、全数交換になれば大きな出費となります。予防としては、車高の異常やエアポンプの作動音が長引く場合に早めに点検することが有効です。

オイル漏れも頻発する不具合の一つです。特にガスケットやシール部からの漏れは放置するとエンジン内部の損傷に繋がります。定期点検時にオイルのにじみを確認し、初期段階で部品交換を行うことが重要です。

また、パワーウィンドウのワイヤー切れも比較的よく見られます。窓ガラスが突然落下することもあり、1枚あたり約3万円の修理費が必要です。異音や動きの鈍さを感じたら早めに修理を検討しましょう。

ブレーキパッドやローターも3万km前後で交換時期を迎えます。パッド・ローター・センサーをまとめて交換すると15万円前後の費用がかかりますが、安全性を考えると計画的な交換が不可欠です。

以下に主な壊れやすい部品と予防策をまとめます。

こうした部品は故障前に兆候が出ることが多く、定期的な点検と早めの対応が修理費の抑制につながります。安心してCLS350を楽しむためにも、予防整備を欠かさないことが大切です。

CLSシューティングブレーク 不人気の理由

CLSシューティングブレークは、CLSの流麗なデザインにステーションワゴンの実用性を融合させたモデルですが、日本市場では販売面で苦戦し、不人気と言われることがあります。

その理由の一つは、デザインと用途のミスマッチです。クーペのような低いルーフラインが魅力である一方、積載性は通常のワゴンより劣ります。後席やラゲッジスペースはデザイン優先のため天地方向が狭く、大きな荷物を載せる用途には向きません。

また、車体サイズが全長約5m、全幅1.88mと大きく、日本の都市部では取り回しが難しい場面が多いです。駐車場や狭い道での運転に不便を感じるオーナーも少なくありません。

さらに、販売価格もネックです。新車時の価格帯は高額で、中古市場でもCLSセダンより高値になる傾向があり、購入層が限られてしまいます。維持費や税金もセダンと同等でありながら、実用性で劣る点が選ばれにくい要因です。

故障面では、CLSセダンと同様にエアサスや電装系のトラブルがあり、特にテールゲート周りの電装不具合は修理費がかさむことがあります。

以下に不人気の主な理由をまとめます。

結果的に、CLSシューティングブレークはデザインを最優先する愛好家向けの niche モデルとなり、一般層には広く受け入れられにくい立ち位置となっています。

ベンツCLSの中古車の注意点と維持費リスク

• CLS220dの故障しやすい箇所と修理代
• シューティングブレークの故障傾向と対処法
• ディーラー認定中古車の整備実態
• 高額修理を避ける保証活用法
• 維持費と年間予算の目安
• 安全に乗るための整備工場選び

CLS220dの故障しやすい箇所と修理代

CLS220dは2.2L直列4気筒クリーンディーゼルエンジンを搭載し、高トルクと燃費性能が魅力ですが、特有の故障リスクがあります。まず注目したいのが燃料系統です。噴射ポンプやインジェクター、コモンレールなどは高圧で燃料を供給するため負荷が大きく、経年や走行距離の増加で不具合が発生します。これらの部品は新品価格が高く、1箇所あたり20万〜30万円の修理費用がかかることも珍しくありません。

また、DPF（微粒子捕集フィルター）の詰まりも定番のトラブルです。短距離走行が多いと自動再生がうまく行われず、強制再生や最悪の場合は交換が必要になります。交換費用は20万円前後が目安です。

エアコン系では、コンプレッサーの焼き付きや異音が発生しやすく、関連部品の詰まりやスラッジの混入によって修理範囲が広がることがあります。この場合、コンプレッサー・コンデンサー・配管清掃を含めて40万〜50万円の出費が必要です。

さらに、オルタネーターの故障も頻繁に報告されます。発電不良になると走行不能に陥るため、早期交換が必須です。リビルト品でも約20万円かかります。

主な故障と修理費用は以下の通りです。

これらのトラブルを防ぐには、定期的な長距離走行でDPF再生を促すことや、燃料添加剤の活用、こまめなオイル交換が有効です。

シューティングブレークの故障傾向と対処法

CLSシューティングブレークは、CLSシリーズの中でもワゴンスタイルの特別仕様で、高級感とデザイン性を兼ね備えていますが、セダンと同様に経年による故障傾向が見られます。まず多いのは、エアサスペンションのエア漏れです。特にリア側は重量負担が大きく、車高低下や走行時の不安定感が出やすいです。ショック1本あたり20万〜25万円かかり、複数本交換で高額になります。

また、テールゲート周りの電装系トラブルも特徴的です。電動開閉モーターやハーネス断線によってゲートが動かなくなり、修理費用は10万〜15万円程度です。ラゲッジスペースの使い方や開閉頻度が多いオーナーほど、このトラブルが発生しやすくなります。

パワーウィンドウやドアミラーなどの電装品も、経年で動作不良や異音が出ることがあります。修理費用は部品や工賃を含めて数万円単位ですが、同時に複数箇所が故障すると出費が重なります。

さらに、エンジン周辺のオイル漏れや冷却系の不具合も見られます。ガスケットやホースの劣化が原因で、部品交換と清掃を合わせて5万〜15万円程度かかります。

故障傾向と目安費用は以下の通りです。

日常的に異音や動作の変化を見逃さず、早期点検を行うことが修理費の抑制につながります。

ディーラー認定中古車の整備実態

ディーラー認定中古車は「高品質で安心」というイメージがありますが、実際の整備内容は必ずしも徹底されているとは限りません。多くの場合、最低限の点検とエンジンオイル交換程度で販売されることがあり、消耗部品の交換や内部調整は行われないケースも見られます。

例えばブレーキパッドやローターが摩耗限界近くでも、販売時点で動作に問題がなければ交換せず納車されることがあります。エアサスやコンプレッサー、オルタネーターなど高額部品も同様で、納車後に不具合が出て初めて交換となるケースが少なくありません。

そのため、認定中古車を購入する場合でも、契約前に整備記録簿を確認し、交換部品や整備範囲を具体的に質問することが大切です。また、保証内容の詳細も重要で、保証対象外の消耗品や高額部品がないかをチェックしましょう。

以下は、認定中古車整備の特徴と注意点です。

このような実態を理解した上で、購入時に追加整備を依頼するか、保証を拡張するなどの対策を取れば、納車後の予期せぬ出費を抑えることが可能になります。

高額修理を避ける保証活用法

ベンツCLSのような高級輸入車は、部品代や工賃が国産車に比べて高額なため、一度の故障で数十万円規模の出費になることがあります。この負担を抑える方法として有効なのが、購入時に保証を活用することです。

保証には主に、ディーラーやメーカーが提供する正規保証、中古車販売店独自の保証、そしてカーセンサーやグーなどが提供する有償保証があります。それぞれ対象範囲や期間が異なり、特にディーゼル車の場合はインジェクターやDPFなど高額部品が保証対象かどうかを必ず確認する必要があります。

保証を選ぶ際のポイントは、期間と補償範囲のバランスです。期間が長くても対象部品が限られていれば安心感は薄れますし、補償範囲が広くても期間が短ければ活用できる機会は限られます。

また、保証利用時には定期点検やオイル交換などのメンテナンス記録を残しておくことが条件になるケースが多く、記録が不十分だと保証が無効になる可能性があります。

以下は、保証選びのチェック項目です。

こうした点を事前に押さえ、購入時に適切な保証を付けておけば、予期せぬ高額修理への備えになります。

維持費と年間予算の目安

CLSを中古で購入する際には、車両価格だけでなく維持費を含めた年間予算を把握しておくことが大切です。高級車は部品代・工賃・保険料が高く、予算を誤ると維持が困難になることがあります。

主な維持費としては、自動車税、車検費用、保険料、消耗品交換、そして突発的な修理費が挙げられます。自動車税はCLS350で年額約5万円、CLS220dで約4万円が目安です。車検は整備内容にもよりますが、消耗品交換を含めると20万〜40万円程度かかることがあります。

保険料は契約条件によって異なりますが、車両保険込みで年間15万〜25万円程度を想定すると安全です。さらに、ブレーキパッド交換（約5万円）、タイヤ交換（約10万〜15万円）、バッテリー交換（約3万〜5万円）などが2〜3年おきに発生します。

加えて、エアサスやミッションなどの高額修理に備えて年間10万〜20万円程度の予備資金を用意しておくと安心です。

このように、CLSの年間維持費は最低でも40万〜60万円程度、余裕を持たせるなら80万円近くを想定する必要があります。購入時には本体価格だけでなく、この維持費も含めた長期的な予算計画を立てることが重要です。

安全に乗るための整備工場選び

中古のベンツCLSを長く安全に乗るには、信頼できる整備工場を選ぶことが不可欠です。輸入車は専用診断機や特殊工具が必要な場合が多く、経験の少ない工場では十分な対応ができない可能性があります。

まず候補としたいのは、輸入車専門の整備工場です。メルセデス・ベンツの整備経験が豊富で、純正部品やOEM部品の取り扱いにも慣れています。料金面ではディーラーより割安になるケースが多く、工賃設定も柔軟です。

次に確認したいのは、診断機の有無と対応範囲です。ベンツ専用の診断機（XENTRYなど）があれば、エラーコード解析やプログラム更新が可能で、精度の高い整備が受けられます。

さらに、工場の評判や口コミも参考になります。対応の丁寧さや見積もりの明確さ、修理後のフォロー体制などは長期的な信頼関係を築くうえで重要です。

こうして適切な整備工場を選べば、突発的な故障時にも迅速で的確な対応が受けられ、CLSを安心して楽しむことができます。

ベンツCLSの中古車の注意点の総まとめ

• 整備記録簿の有無で前オーナーのメンテナンス状況を判断
• 走行距離と年式のバランスを確認
• 外装・内装だけでなくエンジン音や警告灯もチェック
• エアサスや電装系など特有装備の作動確認が必要
• 保証内容と対象部品を事前に把握
• W218型はATミッション不具合の修理費が高額
• エアサス交換は1本20万〜25万円かかる
• CLSディーゼルは高トルクで燃費良好だがDPF詰まりに注意
• CLS350はオイル漏れやパワーウィンドウ故障が発生しやすい
• シューティングブレークは実用性よりデザイン重視で不人気傾向
• CLS220dは燃料系やエアコン系修理費が高額になりやすい
• テールゲート電装や冷却系の不具合は早期点検が有効
• 認定中古車でも摩耗部品は未交換のまま販売される場合がある
• 保証は期間と範囲のバランスを重視して選ぶ
• 年間維持費は最低40万〜60万円、余裕を持つなら80万円近く見込む

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